Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
ホヤは神経胚期に胚表全体の表皮細胞から一本ずつ生えている繊毛により、胚全体が囲卵腔の中でゆっくり反時計回りに回転する。この回転は、必ず胚の左を下にして停止する。また、回転停止後、胚の左側と卵膜の接触により、左側でのNodalの発現が誘導されるという、左右非対称を作り出す新しいメカニズムに関して研究を行った。ダイニンの阻害剤によって神経胚回転が起こらないことがわかったので、繊毛の動きによって胚が回転していることが確定した。さらに、繊毛に局在する蛋白質であるArl13Bをホヤからクローニングし、GFP融合蛋白質を胚に発現させた。蛍光による繊毛の可視化には成功したが、その繊毛は動いていなかった。Arl13Bは繊毛の動きに関わっている蛋白質であり、過剰発現により繊毛の動きが阻害されている可能性があるので、この可能性を検討しているところである。また、左右非対称の形成にはH+Kポンプが必要なことが様々な動物で報告されており、マボヤでも同様であることを確定した。H+Kポンプがどの過程に関与しているのかを明らかにするため、繊毛の有無を電子顕微鏡で見たところ、繊毛自体は存在していることがわかった。ホヤでは、卵膜からのシグナルによりNodalの発現が引き起こされると考えられるので、そのシグナル分子を特定するために卵膜の可溶化条件を検討した。チオグリコール酸処理と、ホモゲナイズ、超音波処理で卵膜のタンパク質を可溶化できることがわかったので、その液で神経胚を処理したときにNodal遺伝子の発現を引き起こせるかどうかを調べているところである。予備的な結果としては、Nodalの発現が起こることを確認したが、確証を得るために実験を継続中である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Genesis
Volume: 53 Issue: 1 Pages: 1-14
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Proc. R. Soc. B
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BMC Bioinformatics
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http://www.bio.sci.osaka-u.ac.jp/bio_web/lab_page/nishida/index.html