Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
動物個体脳内において、単一ニューロンにおける感覚シナプス入力の大規模解析を可能にすることを目的として、単一シナプス活動を観察するための3次元高速2光子顕微鏡を開発する。前年度までに開発した顕微鏡システムを用いて、128×128ピクセルのXY解像度で、深さ方向に10平面を4Hzで操作し、ニューロンの活動を捉えることに成功した。高速走査することにより、シグナル強度の低下が予想されたが、高感度検出器を用いれば十分な信号ー雑音比で観察することが狩野であることを確認した。目標とする300×300×50の解像度で観察できるように、顕微鏡のさらなる改良および最適化を進めているところである。また、得られた画像から単一スパインの活動を抽出するための画像解析プログラムを開発した。スパインの活動に応じた蛍光変化を捉え、半自動的に反応するピクセルを抽出する。未だ目視による確認と手動の修正が必要ではあるが、今後、更にアルゴリズムを改良することで、スパイン抽出の全自動化を目指す。スパインを観察するためには高倍率での観察が必要であるが、高倍率では拍動や動物の動きによる揺れが大きな問題となるため、画像の揺れ補正を含め検討することで、より効率の高いスパイン活動抽出プログラムを完成させる。開発した顕微鏡および解析プログラムを用いて、マウス体性感覚野において感覚シナプス入力の時空間パターンを解析した。感覚刺激により樹状突起上で近傍に位置するスパインが同期した入力を受け取ること、すなわち、樹状突起局所に機能的なクラスターが形成されていることが明らかとなった。さらに、感覚遮断によってこの機能的なクラスターが変化したことから、この機能的結合様式が感覚マップの形成に重要であることが示唆された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Neural Networks
Volume: - Pages: 11-7
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