Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
振動分光法は一般に構造生物学のための解析ツールとして認識されていないが、機能発現のための構造変化をモニターする解析ツールとして高い可能性をもつことを、我々はロドプシンなど光受容蛋白質の研究により明らかにしてきた。我々は数年前から、エバネッセント波を利用して溶液中での計測が可能な全反射赤外分光法(Attenuated Total Reflection FTIR spectroscopy)を用いて、光に応答しない膜機能分子に対しても同様の計測を実現している。本研究では、運動マシナリーに関わる膜蛋白質群を対象として、全反射赤外分光法によりイオンやリガンド結合などの外部刺激に応答したスペクトル変化を測定することを計画した。本年4月に公募班員として採択され研究活動を開始したが、計画班員として申請していた新学術領域の課題が6月に採択されたため、当課題を廃止することとなった。私自身の課題は廃止されたが、幸い、名大・本間教授の連携研究者として新学術領域「運動マシーナリー」の活動を継続することを領域に認めていただいた。神取研究室の研究アクティビティを考えるとエフォート面から全く問題なく、引き続きイオン輸送がべん毛の回転運動へとつながる分子メカニズムを蛋白質の構造変化として明らかにすることを目指す。当課題で購入した備品はそのために有効に活用する。
25年度が最終年度であるため、記入しない。