Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
メガネケイソウをプラスチックケースで大量培養し、ミオシンの単離を行った。ケイソウと直径400マイクロメートルのガラスビースを混合しボルテックスしたところ殻が上下に分離した。この殻にはアクチン繊維束が残っていたのでミオシンも存在すると考え、1 M KClで抽出した。抽出液を用いて、in vitro motility assayを行ったところ、アクチンの運動が引き起こされた。また、抽出液にニワトリアクチンを加えて遠心したところ、130 kDaのポリペプチドが共沈し、これがアクチンに結合することが示唆された。130 kDaはATP存在下ではアクチンから解離した。そこでアクチン共沈とATP解離を用いることで130 kDaポリペプチドを精製した。130 kDaを限定分解し、アミノ酸配列の解析を行ったところ、全遺伝子配列が決定されているフェオダクチラムのミオシンと非常に高い相動性を持つことが分かった。決定された部分配列はミオシンヘッド領域に存在した。これらの結果から、130 kDaポリペプチドはメガネケイソウのミオシンであると結論した。しかし精製した130 kDaポリペプチドを用いてのin vitro motility assayではアクチンの運動は見られておらず精製の段階で変性した可能性が残っている。130 kDaポリペプチドを抗原としてモノクローナル抗体を調製した。この抗体を用いて細胞染色を行ったところ、アクチン繊維束に沿ったドッド状の染色が見られた。今後は免疫電子顕微鏡により、電子顕微鏡で見られた高電子密度の構造に今回同定されたミオシンが存在するかどうかを検証するとともに、このミオシンが滑走運動に関与しているかどうかを検証しなければならない。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2014 2013
All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)