Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
線虫精子のアメーバ運動を担うユニークな運動マシナリー、MSPマシナリーに着目し、以下の結果を得た。1.高速AFMによるMSP線維の観察。MSPマシナリーの最小単位であるMSP線維の生きた姿を初めて画像化することに成功した。線維の長さと高さの平均はそれぞれ、0.3 m、9.2 nmであり、これまでの電子顕微鏡観察の結果と似通っていた。しかし、MSP線維が非常に柔らかく柔軟な線維であることが、高速AFMにより判明した。2.偏光顕微鏡によるMSPマシナリーin vitro再構成系の線維高次構造の解析。特殊な偏光顕微鏡(LC-PolScope)を用いて、MSPマシナリーのin vitro再構成系の線維高次構造を解析し、線維が運動方向に対して垂直の向きにあるという予想外の結果を得た。3.MSPマシナリーの因子探索。回虫精子破砕液の2次元電気泳動を行い、得られたスポットを領域が提供する質量分析サービスで同定した、これまでに42種類のタンパク質の同定しており、そのうちMSP関連のタンパク質は13種類、代謝関連が25種類、そして機能未知のものが4種類となっている。今後は、硫安沈殿やゲルろ過などの粗分画法も組み合わせ、回虫精子内で濃度の薄いタンパク質の検出、同定も試みる予定である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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生物物理
Volume: 53 Pages: 266-267
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