Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
独立栄養生物である植物にとって、獲得した貴重な無機栄養素やエネルギーの体内での効率利用・リサイクルは、過酷な環境下での生存・成長戦略の一つとして重要な意味を持つ。本研究では真核生物に普遍的に備わる細胞自己分解システム・オートファジーや、オートファジーによる葉緑体タンパク質の特異的な分解経路(RCB経路)が、植物の栄養飢餓応答に果たす役割について明らかにすることを目的とし、今年度は以下の項目を中心に解析を進めた。(1)各種無機栄養素の欠乏耐性とオートファジーシロイヌナズナのオートファジー欠損変異体(Atatg5-1, Atatg10-1)では、無機栄養素の中でも特に亜鉛の欠乏条件下で下位葉の枯死や生存率の低下が顕著であった。野生体では亜鉛欠乏によりオートファジーの誘導が確認された。atg変異体では、野生体に対して培地からの亜鉛の吸収量や葉や根への分配比に差がないことから、オートファジーに依存した亜鉛の細胞内リサイクルが亜鉛欠乏耐性に重要な役割を果たしていることが示唆された。(2)光合成制限下でのエネルギー供給系としてのオートファジーの役割光合成制限下ではオートファジーが糖に代わる呼吸基質としてのアミノ酸供給に寄与していることが示唆されている。今年度はAtatg変異体、アミノ酸異化代謝系酵素の欠損変異体(ivdh-1, d2hgdh1-2, etfqo-1, gdh1-2 gdh2-1)、及びそれらの多重変異体の暗処理下での表現形や遊離アミノ酸プールの変動を解析することで、オートファジーとアミノ酸異化代謝系の関係性を示した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2015 2014 2013
All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results, Open Access: 3 results, Acknowledgement Compliant: 2 results) Presentation (13 results) (of which Invited: 1 results)
Plant Physiology
Volume: 169 Issue: 4 Pages: 1307-1320
10.1104/pp.114.254078
Volume: in press Issue: 1 Pages: 60-73
10.1104/pp.15.00242
Biochim. Biophys. Acta
Volume: 1837 (4) Issue: 4 Pages: 512-521
10.1016/j.bbabio.2013.11.009
Autophagy
Volume: 10(5) Issue: 5 Pages: 878-888
10.4161/auto.28279
Plant Signaling & Behavior
Volume: 8 Issue: 8 Pages: 443-443
10.4161/psb.25023