Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
漁業者を対象におこなった経済実験(公共財供給ゲーム、リスク選好ゲーム、時間選好ゲーム)で得られた、社会的・個人的な選好、およびアンケートで得られた属性、その他の意識を説明変数として、資源管理意識に関する計量経済学的な分析をおこなった。推計結果から、資源状態が良いと思っている人ほど、そして、リスク愛好的な人、プレゼントバイアスが強い人ほど、資源管理意識が低いということが明らかとなった。また、借入金についてはp値は0.12で有意ではなかったが、符号は負で、借入金が多い人ほど、資源管理意識が低い可能性が示唆された。漁業センサスの「漁業管理組織参加経営体数」を用いた分析からは、南に行くほど、資源管理意識が低い可能性が示唆された。(都道府県毎に規模や漁業種類は異なっており、規模や漁業種類によって資源管理組織への参加割合が異なるため、全経営体数に占める漁業管理組織への参加割合を直接比較することはできない。そこで、規模別、漁業種類別、および、規模・漁業種類の比重をかけた資源管理組織への参加経営体数の予測値と実際の値との比率、ごとに評価をおこなったが、結果は概ね同様の傾向を示した。)前年度の分析結果からは、「生態系保全意識」と「資源保護意識」では、利他性は「環境保全意識」のみに影響を与えることが明らかとなった。以上から、資源管理・漁業管理を適切におこなっていくための基礎的な知見として、不合理漁獲が発生する要因、およびその地域性について整理することができ、また、消費者の資源保護意識の利用可能性についても示唆が得られた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2015 2014
All Presentation (2 results)