Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
DNA2本鎖切断応答では、染色体上に普遍的に存在するメチル化ヒストンH4がDNA損傷部位限定的にシグナル伝達に利用されている。通常時、メチル化ヒストンH4にはポリコーム分子L3MBTL1などが結合しており、細胞応答は起こらない。DNA2本鎖切断が発生すると、DNA損傷部位局所においてL3MBTL1がE3ユビキチンリガーゼRNF8によるマルチユビキチン化を受け、クロマチン上から取り除かれ、その後、メチル化ヒストンH4にDNA損傷応答分子53BP1が新たに結合し、応答シグナルを伝達する。本研究では、脱ユビキチン化酵素OTUB2が、RNF8による過剰なL3MBTL1のユビキチン化を抑制し、DNA損傷部位におけるメチル化ヒストンH4の露出をfine tuningしていることを明らかにした。OTUB2は他にもRNF8-UBC13依存的なK63-linkedユビキチン鎖の形成を抑制し、E3ユビキチンリガーゼRNF168のDNA損傷部位への局在も抑制する。その結果、53BP1に加え、RAP80のDNA損傷部位への局在もOTUB2により制御され、非相同末端結合と相同組換え修復との選択が行われる。OTUB2は以前報告者が発見したOTUB1による酵素活性非依存的なDNA損傷応答の抑制とは異なり、脱ユビキチン化酵素活性依存的に役割を果たしている。それでは、53BP1局在以降の相同組換え修復がOTUB1, OTUB2によりどのように制御されているかを研究したところ、やはりこの過程でもOTUB1とOTUB2には異なる機能があることが示された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Mol Cell
Volume: 53(4) Issue: 4 Pages: 617-30
10.1016/j.molcel.2014.01.030
http://www.bcr.med.osaka-u.ac.jp/public_html/index.html
http://www.med.osaka-u.ac.jp/jpn/activities/results/2014/index.html