Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
細胞が特定の機能を有するためには、遺伝子が適切に選択され発現する機序が必要である。この基盤となっているのがDNAとヒストンで構成されるクロマチン構造である。個体の性差を規定する機構として、これまで性染色体の制御や内分泌系の制御の解析が進む一方で、クロマチン構造そのものの性差による違いは不明なままである。我々は最近、細胞内で遺伝子が発現するためには、予めクロマチン構造がヒストンバリアントH3.3でマーキングされ、特徴的なクロマチン構造を形成することが必要であることを明らかにした。更に、現在までに知られているヒストンはごく一部であり、マウスに機能未知のヒストンバリアントがあることを見出した。mRNAseqを用いた網羅的な組織間での発現プロファイリングの結果、雄雌それぞれの生殖組織に高発現しているヒストンが存在しており、転写因子やシグナル経路以外の第三の性差を規定する因子として、性差特異的なクロマチン構造の存在が示唆された。これまでに、ヒトでは精巣特異的ヒストンバリアントが報告されているが、マウスではその存在の確認がなされていない。また、卵巣特異的ヒストンバリアントに関してはいずれの動物種でも報告はない。まず、精巣・卵巣特異的なヒストンバリアントの強制発現をC2C12細胞で行い、ChIPseq解析によりクロマチンに取り込まれた領域の位置の解析を行った。周辺領域のクロマチン構造も同時に解析した結果、H3.3と異なる分布を示し、制御領域に多く取り込みが認められるものの、形成されるクロマチン構造は比較的閉鎖的構造をとることが示唆された。そこで更に、これらヒストンバリアントを認識する抗体作製を行い、内在性のこれらバリアントの機能検証が可能な系の構築を行った。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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All Presentation (14 results) (of which Invited: 5 results) Remarks (2 results)
http://chromatin.med.kyushu-u.ac.jp/
http://nucleosome.kyushu-u.ac.jp/index.html