Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
内耳蝸牛を満たす細胞外液「内リンパ液」は、150 mMの高K+濃度と+80 mVの高電位を呈する。この特殊なK+環境は、聴覚機能に必須であるが、その基礎としてK+動態の理解が欠かせない。我々は、K+イオン電極を作成し、内リンパ液の高電位の成立が、蝸牛の上皮組織「らせん靭帯」におけるイオン動態に基づくことを明らかにした。らせん靭帯には、Na+,K+APTaseとNa+, K+, Cl-共輸送体が発現しているが、これらの寄与は不明であった。具体的には、K+イオン電極を生動物のらせん靭帯に刺入し、そこでイオン輸送体の阻害薬であるウアバイン、ブメタニドを血管から潅流した。その結果、ウアバインではらせん靭帯のK+濃度が減少したのに対し、ブメタニドでは変化がなかった。本課題では、盛んなイオン輸送の場であるらせん靭帯のK+濃度が、主にNa+,K+APTaseによって維持されていることが明らかになった。さらに計算科学の手法を駆使して、定量的・理論的にこの実証を行い、実験結果の再現に成功した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2015 2014 2013
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (2 results)
Pflugers Archiv - European Journal of Physiology
Volume: in press Issue: 7 Pages: 1577-1589
10.1007/s00424-014-1597-9
Journal of Physiology (London)
Volume: 591(18) Issue: 18 Pages: 4459-4472
10.1113/jphysiol.2013.258046