Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究では、ヒト・モノ・コトが織りなす共創関係からシカン・シティの成立と発展を読み解くことを目的としている。シカンの成立期には、冶金技術の発展があった。また、先行するモチェやワリ、カハマルカ、タヤンといった異なる文化間での接触が盛んで、これらの先行文化の諸要素の取捨選択によりシカンという新たな文化体系が再構成された。さらにペルー北海岸は、スーパー・エル・ニーニョと呼ばれる極めて強度の高い気候変動に起因する大規模な自然災害の影響が顕著な地域でもある。都市という人工的環境が成立し、発展していくなかで、こうした技術革新や異文化接触、大規模な自然災害がもたらした影響を明らかにできる可能性が高い。