Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
縄文時代の社会的認知能力の変化を捉え、その変化が造形物製作や森林管理・植物利用の知識の蓄積などに与えた影響を検討する。このために縄文時代の豊富な考古学資料、特に土器、編みかご、土偶に焦点を当てる。象徴的機能と緻密な技法で製作された土器・土偶や漆製品、編組製品の産出と複雑化は、基盤となる社会的認知能力の向上の具現化と考えられる。これらは自然環境に関して蓄積された知識と社会システムの成熟の評価指標であり、それを支える規範や法の形成までもが推察される。本研究では異なる学術的背景(教育学、発達心理学、法学、考古学)をもつ研究者の研究関心と知見を統合することで、「マテリアマインド」研究の発展をめざす。