Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
本研究で追及する問いは、「技術革新の起こる文化と伝統を踏襲する文化との間で、社会構成員の素質や個性に対する態度(社会風土)に違いがあるのか」ということである。この問いに答えるため、考古学上の遺跡にみられる物質文化産物の変化の速度やパターンと、ヒトの個性の発達に関係する遺伝子の様々な型の存在頻度の変遷を比較検討することで、集団内の個性の多様性、つまり個性豊かであったか均一的であったかについての変遷を推定する。そのために、進化学の選択圧の解析を導入し、今も続く人類進化の過程で、物質文化が社会で好まれる形質の選択を介して、いかにヒトの身体・認知の能力に影響を与えてきたのかを探ることを目指す。