Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
光化学系IIによる光合成の光エネルギー利用は,電荷分離反応から始まります。この反応は光エネルギーを吸収した反応中心クロロフィルP680と呼ばれる特殊なクロロフィル二量体がフェムト~ピコ秒で電子を取り出す,高速の反応です。本研究では,光化学系IIの微小結晶を作成し,フェムト秒レーザーで励起させて初期電荷分離反応を励起させ,一定時間後にX線自由電子レーザーを照射して立体構造を解析します。これを様々な時間領域で行うことで,フェムト秒からナノ秒までの超高速の立体構造変化を明らかにします。本研究は,光合成のエネルギー変換過程で起きる立体構造変化を解明し,人工光合成の技術開発にも役立つ知見を与えるものです。