Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
ミトコンドリアDNA(mtDNA)の転写量は、転写因子であるTFAMの濃度に対して非単調な依存性を示す。TFAMはmtDNAと結合して核様体を形成することがこの非単調性の原因であると考えられる。核様体はTFAMの液液相分離によって形成されると考えられてきたが、最近の実験が明らかにした核様体の特徴は、ミセルと類似している。本研究の目的は、申請者が構築してきた核内構造体形成の理論モデルをミトコンドリア核様体に拡張し、mtDNAの転写制御機構を理論的に明らかにすることである。本研究では、①核様体をミセル様構造体として考える点と②ミセル様構造体の特徴が転写制御に与える寄与を解析する点で独創的である。