Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
昆虫は自由意思によって好みの花を訪れる一方、植物は昆虫の好みの蜜や匂いを用意することで花粉の運搬を昆虫に依存し、時には共進化をすると考えられてきた。私たちはこれまでの研究より、「昆虫の訪花行動が植物から操作されている」新規な現象を見出してきた。これは、植物が昆虫に依存する関係とは逆に、植物が昆虫の行動を操作する機構を進化的に獲得してきた可能性を示すものである。本研究では、昆虫体内に取り込まれた植物の花粉がエンドビオントとして働き、脳機能に作用することで昆虫の行動操作が生じる、といった仮説の検証と分子神経機構の解明を行う。