Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
哺乳類は様々なライフイベントを経験する。脳は構造を適応的に変化させることで、各ライフイベントにおいて新たに必要となる機能を創発すると考えられている。妊娠出産はライフイベントの中でも重大なものである。妊娠中の母親は、出産予定日が近づくにつれて急激な食欲の昂進を経験する。一方適正量以上の過食は母体や胎児に悪影響を及ぼす。そのため妊娠中の摂食行動は、食欲の昂進と抑制が絶妙に制御されることで達成されている。食欲は視床下部で生み出されるが、妊娠期の食欲制御に関する我々の知見は限られている。本課題では視床下部のコネクトーム変化に注目することで、妊娠期における摂食行動変化を支える神経回路基盤の解明を目指す。