Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
高度な器官再生能力を持つ生物が器官を失った場合、切断面に残された細胞層領域において損傷シグナルの活性化が惹起され、器官を取り戻すべく細胞増殖が開始する。再生過程における細胞の状態は、一見すると発生過程あるいはがん化過程と類似の遺伝子発現状態を示す。本研究では、発生と再生、そしてがん化の分岐路とも言える細胞運命について、再生動物と、がん化した細胞種を比較し、発生と再生、さらにはがん化という現象の間で相似的・相違的に作用する多階層なエピゲノム遺伝子発現制御機構の解明を目的とする。究極的には、三つの生命現象間の統合的なエピゲノム分子基盤の理解、個体を操作することでその分子基盤の実証を目指す。