Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
従来、気候モデルの精度検証には南極氷床コアの水同位体比から推定した過去の気温変動が重要指標とされてきた。しかし最新研究により、この水同位体比は平均的な気候よりも、大雪などの短期的気象現象に強く影響されることが判明した。本研究では、気象要素を考慮できる新たな水同位体モデルを開発し、南極氷床コアに記録される降雪の水同位体比の形成メカニズムを解明する。さらに、他の古気候データから日降雪量の確率分布を推定する手法を構築し、気象現象と気候変動を結びつけることで、南極の過去気温復元と気候モデル評価の精度向上を目指す。