Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
南極氷床は、沿岸部の氷河流動の加速によって多量の氷を失っている。氷河流動は、底面の滑りやすさを決める底面水文環境に重要な影響を受けて変動する。しかしながら、厚い氷の下で生じる水文環境の観測は難しく、底面水文環境の変動メカニズムは理解されていない。中でも、氷床底面に形成する「氷底湖」の形成・変動機構については理解不足が著しい。本研究は、東南極の沿岸部において未発見の氷底湖を広域で検出し、その変動を数十年スケールで定量化する。氷底湖の時間変動から湖の水収支を解明し、氷床底面における水文環境変動の実態を理解するとともに、それが氷河流動に与える影響を解明することが本研究の目的である。