Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
南大洋沿岸域での高海氷生産は、結氷時の高塩分水の排出を通じて南極底層水の起源となる。現在進行する温暖化のもとで南極底層水生成の弱化が指摘されており、海氷生産量の変動が重要因子の一つであると考えられているが、長期の海氷データセットが存在しなかったため定量的にはよくわかっていなかった。本研究では、気候変動研究に耐えうる約50年の海氷生産量データセットを新たに構築することで南大洋沿岸域での長期変動の時間的・空間的特徴を示し、海洋観測データと比較することにより、海氷生産量が底層水の長期変動に対してどの程度、どのような形で影響しているかを明らかにすることを目指す。