親水性/疎水性溶液界面でのアミロイドベータペプチド凝集機構の理論的研究
Publicly Offered Research
Project Area | Dynamical ordering of biomolecular systems for creation of integrated functions |
Project/Area Number |
26102550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Okazaki Research Facilities, National Institutes of Natural Sciences |
Principal Investigator |
奥村 久士 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 計算科学研究センター, 准教授 (80360337)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2015: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2014: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 分子動力学 / アミロイド / 界面 / アミロイド線維 |
Outline of Annual Research Achievements |
アミロイド線維はタンパク質が凝集することによってできた不溶性の線維であり、40種類以上の病気の原因と考えられている。例えばアルツハイマー病はアミロイドβ(Aβ)ペプチドが凝集してできたアミロイド線維が原因ではないかと言われている。 Aβペプチドによるアミロイド線維形成は糖鎖と脂質膜の界面、あるいは水と空気の界面のような親水性/疎水性界面で促進されることが実験的に報告がされている。アミロイド線維中で分子間βシート構造を形成する残基の多くが、糖鎖/脂質界面では単量体の時にαヘリックス構造を形成していることも明らかになっている。我々は親水性/疎水性界面での単量体構造を詳細に解明するため、水/真空界面でのAβペプチドの分子動力学シミュレーションを行った。その結果、糖鎖/脂質界面での実験と同様なαヘリックス構造を形成していることが分かった。また、界面近傍に存在する残基の中に伸びた構造を形成しやすい残基が存在することも明らかにした。 さらにアミロイド線維形成の初期過程の機構を解明するため、陽的な水中でのAβフラグメントの凝集過程を調べた。その結果、以下のことを解明した。①分子間βシート構造を作る直前に分子内でのβシート構造(βヘアピン構造)が増え、これが分子間βシート構造の形成を促進させる。②多量体を形成する際に2量体→3量体→4量体と1分子ずつ成長する。 このような生体分子系の計算を効率的に行う手法の開発も進めた。拡張アンサンブル法の1つである焼き戻し法では、シミュレーション中にモンテカルロ法を用いて温度を変化させることで構造サンプリングの効率を向上させる。これまでは詳細つり合い条件を満たす手法が使われていたが、正しい統計アンサンブルを生成するためには、より緩い条件であるつり合い条件さえ満たせば十分である。我々は最近、提案された諏訪・藤堂法を焼き戻し法に適用し、水分子系に応用した。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(20 results)