Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
動物のK+チャネルと異なり、植物K+チャネルの選択的な阻害剤は報告されていない。植物の葉の表皮に存在し、二酸化炭素を取り込み酸素を排出するガス交換装置である気孔の開口運動は膜電位の過分極化によって活性化するK+チャネルKAT1とKAT2による細胞内へのK+の取り込みが必要である。二酸化炭素の取り込みには気孔の開口が必要であるが、長時間の開口や乾燥条件下では過剰な水分の蒸散により植物が乾燥ストレスに晒されることが知られている。気孔に発現するK+チャネルの人為的な活性調節により気孔の開度の調節が可能と考えられる。本研究ではKAT1の活性阻害剤の探索を行った。K+チャネルは四量体化によって機能分子として働いており、その高次構造は哺乳類のNa+チャネルが機能を示す一量体構造と類似している。以上の知見より、Na+チャネルの阻害剤として報告されているフグ毒のテトロドトキシンとその類似構造物を候補阻害剤としてKAT1のチャネル活性への影響をアフリカツメガエル蘭語細胞の発現系を用いた二電極膜電位固定法によって検討した。その結果、100 マイクロM 5-11,dideoxy TTXと4,9- anhydro5-11,dideoxy TTXによってKAT1チャネル活性が50 %程度の抑制される事を見出した。 TTX類は、Na+チャネルのイオン透過孔を囲むように配位しているアスパラギン酸、グルタミン酸、リシン、アラニン (DEKAリング)に結合することが報告されている。KAT1の透過孔にはDEKAリングが保存されていないため、TTXによるKAT1の阻害機構は不明であり、今後の解析が必要である。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2017 2016 2015
All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 1 results) Presentation (11 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry
Volume: 81 Issue: 2 Pages: 249-255
10.1080/09168451.2016.1246174
Current Opinion in Biotechnology
Volume: 32 Pages: 113-120
10.1016/j.copbio.2014.11.025