Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
小胞体におけるタンパク質品質管理にはミスフォールドタンパク質を速やかに小胞体からサイトゾルへ排除し、ユビキチンプロテアソーム系で分解する小胞体関連分解(ERAD)が存在する。タンパク質品質管理機構の破綻は神経変性疾患など多くの重篤な病気の原因となり得る。我々は、小胞体で初めて還元活性に特化した還元酵素ERdj5を同定した。ERdj5はジスルフィド結合を介して形成される高分子量の分解基質を還元し、一本のポリペプチドにすることによって小胞体からサイトゾルへ逆行輸送させていることが分かった(R. Ushioda et al. Science 2008、R. Ushioda et al. Mol. Biol. Cell. 2013)。しかし、小胞体内腔で巨大な凝集体を形成するいくつかの基質はERADではなく、オートファジー経路で分解される。我々はERADで分解できないコラーゲン凝集体による小胞体恒常性破綻を観察してきた。特に肝硬変を呈した肝星細胞ではコラーゲン凝集の蓄積が小胞体ストレスを介したアポトーシスを引き起こすことは、報告されていた。さらにオートファジーを阻害させた場合では、コラーゲン凝集は亢進し、アポトーシスも促進された。コラーゲン産生細胞である肝星細胞におけるアポトーシス誘導はは肝硬変治療の戦略の一つとして考えられる(K. Kawasaki, R.Ushioda et al. 2015 J. Biol. Chem.)。また興味深いことにERdj5と同様にJドメインとチオレドキシン様ドメインを有する新規小胞体タンパク質を同定し、MAMに局在していることを突き止めた。また、この因子により、オートファゴソーム形成が負に制御される可能性が示唆された。オートファジーのネガティブレギュレーターの発見は数少なく、興味深い。この因子の詳細な機能解析を行い、論文投稿を目指したい。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Autophagy
Volume: 12(1) Issue: 1 Pages: 1-222
10.1080/15548627.2015.1100356
J Biol Chem.
Volume: 290 Issue: 6 Pages: 3639-3646
10.1074/jbc.m114.592139
BMC Biol.
Volume: 13(1):2 Issue: 1 Pages: 1-15
10.1186/s12915-014-0112-2
http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~nagata/ushioda_profile.html