Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究においては、細胞への感染成立には、インフルエンザウイルス粒子が何個必要かという命題を解くために、研究を行っている。そのため、ウイルス粒子が細胞内侵入する際に重要なシグナル伝達経路の解析と、ウイルス粒子の精密計測により粒子数とその経路の関係性を検討した。シグナル伝達解析においては感染時のカルシウム上昇に着目し、その責任分子の機能解析を進めた。同定した責任分子は24回膜貫通型の膜タンパク質であり、生化学的解析を行うための可溶化が困難であった。種々の界面活性剤を用いて可溶化条件を検討したところ、凝集せずに単量体として可溶化することに成功した。この条件を用いることで、この責任分子とウイルス粒子の結合を介してカルシウム上昇が引き起こされることが明らかになった。また、領域内の東京大学工学系研究科・野地先生、田端先生との共同研究により、用いるウイルスサンプルの粒子数とMOIの関係を明らかにしたうえで、感染性の評価を行った。その結果、ウイルス感染効率はこれまで考えられていたMOIよりも、粒子数に依存することが明らかになった。また、粒子数が多い時と少ない時では異なる細胞の応答性が観察された。粒子数が多い時には感染にある種の正のフィードバックのようなブースト機構が存在すること、そのブースト機構にカルシウムが重要であることが解った。実際に高い複製が認められ、多くの粒子が取り込まれたと考えられる細胞には、上記の責任分子が多く発言していた。一方で、複製が盛んではない(0ではない)細胞においては上記の責任分子の発現量が低く、カルシウム応答も見られないことから、カルシウム非依存性のメカニズムによりウイルスが感染するものと考えられた。両者の境界は細胞1つあたりウイルス粒子20個程度であり、感染には数10個程度の粒子が必要であることが明らかになった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2016 2015 2014
All Journal Article (15 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Peer Reviewed: 15 results, Open Access: 11 results, Acknowledgement Compliant: 4 results) Presentation (32 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results, Invited: 11 results) Book (1 results) Patent(Industrial Property Rights) (1 results) (of which Overseas: 1 results)
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