Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
動物細胞の多くは分裂期になると形が丸くなり、赤道面に収縮環が形成される。収縮環は主にアクチン繊維とミオシン分子モーターから構成されており、アクトミオシンの収縮力で細胞膜をくびれさせることで細胞は分裂する。収縮環形成・収縮のメカニズム解明は細胞生物学における重要なテーマのひとつであり、これまでの研究から、赤道面近傍のみでアクチンの重合能とミオシンの収縮能が活性化されることでリングが形成・収縮する、という局所活性化説が広く受け入れられている。一方で、我々は細胞から単離したアクトミオシンを細胞サイズの球状閉鎖空間(油中液滴)に閉じ込めた人工細胞系をH26年度に構築し、アクチン重合活性の局所活性化シグナルが無くても収縮環様のリングが自発的に形成される条件を発見した。この人工細胞系を用いて、H27年度は自発的に形成したアクトミオシンリングがどのような条件で収縮するかを中心に調べた。その結果、双頭ミオシンの場合はATPの枯渇効果によりアクチン繊維に結合しているミオシンの密度が上昇すると、リングが自発的に収縮し始めることがわかり、収縮速度が収縮直前のリングの周長に比例するという収縮環の基本的性質を再現した。さらにATPが枯渇しない生理的条件で全長ミオシンを用いて同様の実験を行い、ミオシンがフィラメントを形成することがきっかけとなりリングの収縮が生じることも明らかにした。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2016 2015 2014
All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 2 results, Open Access: 1 results, Acknowledgement Compliant: 1 results) Presentation (10 results) (of which Int'l Joint Research: 4 results, Invited: 8 results)
Protocol Exchange
Volume: -
10.1038/protex.2015.029
Nat. Cell Biol.
Volume: 17 Issue: 4 Pages: 480-489
10.1038/ncb3142
Biophys. J.
Volume: 107 Issue: 2 Pages: 346-354
10.1016/j.bpj.2014.05.039