Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
細菌を対象に、ゲノム配列の一部で菌種を同定し、1細胞の分解能で定量する方法の開発を行った。1細胞での計測を行うために、顕微鏡像を見ながら細胞をピックアップできるようにした。また、ドロプレットジェネレータを用いて細菌1つ1つをドロプレット中に入れてPCRを行った。通常のチューブ内での反応とは異なり微小体積からの増幅反応になるため、様々な条件を検討したが、最終的に増幅を確認できた。増幅後にドロプレットを壊して増幅DNAを回収する方法を検討して実現し、電気泳動で増幅産物の長さを解析した。その結果、細胞を区別するために加えたDNA配列(バーコード配列)が、ドロプレット内で目的配列に付加していることを確認できた。バーコード配列が付加していないものもあり、これを取り除く必要が生じたため、増幅用のプライマーを工夫し、目的以外のものをワンステップで取り除ける方法を確立した。ワンステップかつ短時間で行えるこの方法は、ハイスループット化を目指す際に有効である。続いて、数種類の既知のバクテリアを既知の比で混合したものを用いて、ドロプレット内で増幅し、同時にバーコード配列を付加した。ここでもバーコード配列が付加したことを確認できた。その後、この増幅産物を次世代シークエンサで解析した。その結果、シークエンシングによる菌数の定量値が、最初の菌の混合比と強い相関を示す結果を得ることができた。これは、混在したモデル菌において高精度な定量ができたことを意味する。さらに、マウスの糞便を用いた解析も行った。今後は、解析プログラムを開発し、未知の菌においても、ゲノム配列をベースとして一塩基分解能で菌を同定できることを示していく。そして、生物学的課題にチャレンジする。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2016 2015
All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)
生物と化学
Volume: 印刷中
130006176426