Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
Foxo1のcorepressorであるFCoRの膵α細胞及びβ細胞量の調節メカニズムについて解析した。FCoRはDnmt3a発現を増加させることにより、α細胞のmaster遺伝子の一つであるAristaless-related homeobox (Arx)遺伝子のDNAメチル化を増強し、Arx発現を低下させ、β細胞量を維持させる。一方、Foxo1は、Arx遺伝子プロモーター領域のFoxo-responsive element (FRE)に結合し、Dnmt3a結合を解離させ、DNAメチル化を低下させ、Arx発現を増加させる。Fcorノックアウトマウス(FcorKO)単離膵島では、Foxo1のアセチル化は低下し、Foxo1の核内移行が増加し、活性化され、α細胞量を維持させる。以上のことより、FCoRはFoxo1活性を抑制すること、及び、Dnmt3a発現を増加させることにより、Arx遺伝子メチル化を増強し、その発現を制御することにより、α/β細胞量を調節していると考えられた。ミトコンドリアにおけるFCoRによるアセチル化標的タンパクとして、FCoR の結合タンパクであるpyruvate carboxylase (Pcx)を想定した。Pcxは、マウス、ヒト膵島において、α, β細胞の両方に発現しているが、高脂肪食負荷及び2型糖尿病の発症とともに、β細胞領域のPcxの発現が次第に低下し、α細胞領域にのみ、Pcxの発現が認められる。βPcxKOは、空腹時高血糖、低インスリン血症を認めた。単離膵島において、低濃度グルコースでは、ATP産生量、細胞内Ca2+濃度、インスリン分泌の有意の低下を認めた。以上より、Pcxは、空腹時、低濃度グルコース時におけるインスリン分泌、血糖の維持に重要な役割を担っていると考えられた。一方、αPcxKOは、週齢30-32週で、コントロールに比べ、良好な耐糖能、グルカゴン分泌の有意の低下を認めた。α細胞におけるPcxが、グルカゴン分泌に関与し、糖代謝調節に何らかの役割を担っている可能性が、示唆された。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2015 2014
All Journal Article (3 results) Presentation (32 results) (of which Int'l Joint Research: 6 results)
別冊BIO Clinica 慢性炎症と疾患. 代謝・内分泌系の慢性炎症
Volume: 4 Pages: 109-113
細胞
Volume: 47 Pages: 480-483
別冊 BIO Clinica 慢性炎症と疾患 代謝・内分泌系の慢性炎症
Volume: 6 Pages: 109-113