Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
マラリアは依然として非常に多くの人々の生命を脅かす重大な感染症の一つである。従って、マラリアの制圧のためにはマラリア原虫がどのように進化し、宿主免疫機構から逃れる手法を獲得してきたかを解明することは、非常に重要である。我々は、ウイルス等の病原体がどの様に免疫機構から逃れてきたか、一方、免疫システムがその様な病原体に対して、どの様に抵抗性を獲得してきたかについて研究してきた。しかし、持続感染するウイルスと同様な病原体であるマラリア原虫がどの様に宿主免疫機構を制御する分子機構についてほとんど明らかになっていない。本研究では、感染赤血球表面を解析することによって、免疫抑制化レセプターのリガンド分子が感染赤血球上に存在することを見つけ、さらに、そのリガンドの解析を行い、今まで機能が明らかにされていなかったマラリア原虫の多遺伝子がリガンド分子であることを明らかにした。さらに、リガンド分子のリコンビナント蛋白質で解析したところ、マラリア原虫のリガンド分子が直接抑制化レセプターと会合していることが明らかになった。また、同定したリガンド分子のファミリー分子を解析すると、別の抑制化レセプターのリガンド分子になっていることが新たに判明した。特に抑制化レセプターのリガンドを発現するマラリア原虫に感染した患者が重症化することも判明した。以上のように、マラリア原虫もウイルスと同様に、抑制化レセプターを介した免疫逃避機構が複数存在し、マラリアの重症化に関与していることが明らかになった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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