Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
従来の脳可塑性研究においては、可塑性が起こる期間について明確になっておらず、数時間で変化する、というものから3ヶ月での変化報告まであり、しかもそれらの実験においては、学習前後の2地点のみの変化をしらべているものが大半であった。そのため、どの時点から可塑的変化がおこり、その変化過程がどのように変遷していくのか、ということはほとんど明らかとなっていない。これらは、MRIを利用する実験上の大きな制約があることが原因であると考えられる。そこで、今回は、長期学習介入実験を実施し、多次元的な脳構造画像(T1, T2, DTI, NODDI)、安静時脳活動(rsfMRI)を複数回撮像することで脳の可塑的変化(いつから可塑的変化が起こるか?)と自己制御力を獲得していく過程で、可塑的変化はどの脳部位に起こり、その変化部位が自己制御の獲得が強まるほどに可塑的に変化していくのか、あるいは、獲得の強まりとともに、脳の可塑的変化が起こる部位が変わっていくのか?について検討した。その結果、学習内容にかかわるdomain-specificな脳の可塑的変化は、3日後から見られる一方、自己制御にかかわるdomain-generalな脳可塑的変化は、14日目にやっと見られることが明らかになった。単一の能力を超えた力である自己制御の獲得には通常の能力獲得以上の困難さがあることの一因である可能性が考えられる。また、自己制御力が高まるにつれて、機能的結合部位は、変化していくことがわかった一方で、構造的変化については、同一の場所の増加が見られるということが明らかになった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2015 2014
All Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results, Invited: 4 results)