Publicly Offered Research
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
本研究課題では、複数の事象間の相対的な時間的関係性の脳内表象に関して、『主観的同時性』と『時間順序』の両側面を検討することによって明らかにすることを目標とした。相対的な時間関係は、事象が2つ以上存在することによって生じるものであるが、本研究課題においては、最も単純な2事象の時間関係について検討した。2事象間の時間差が小さい状況を考えると、「それら2つの事象が同時である」と感じる同時性の知覚(あるいは「非同時である」と感じる非同時性の知覚)と、「どちらが先で、どちらが後か?」という時間順序の知覚という、少なくとも2種類のタイプの知覚・判断様式が存在することが知られている。これら2つのタイプの知覚に対して、脳が同一の時間軸を用いているとすると、時間差が短い場合には時間順序判断が曖昧になり(どちらを先行と回答するかが五分五分に近づき)、同時性判断においては「同時」と答える率が上昇するはずである。逆に、もしも時間順序判断の曖昧性と同時性判断における「同時」回答がリンクしない状況があるとすれば、同時性の知覚と時間順序の知覚は、別々の時間軸をもとに生じていることになる。本研究課題では、左右2つの視覚刺激が様々な時間差で提示された際に、同時性判断および時間順序判断の課題を行うという実験を行った。左右の視覚刺激の提示時間が同一である場合、実験参加者は小さな時間差に対して曖昧な時間順序判断を行い、また同時性判断において「同時」回答する傾向にあった。一方、左右の視覚刺激の提示時間が異なる場合、時間順序判断が曖昧な時間差においても、同時性判断で「同時」回答が消失した。すなわち、「時間順序の知覚は曖昧であるにもかかわらず、同時とは知覚されない」という状況が存在することになる。この結果は、同時性の知覚と時間順序の知覚は、同一の時間軸を用いていないことを示す証拠となると考えられる。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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