Compiling the Research Achievements
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
成果取りまとめの目的は、磁気的,電気的,光学的,熱・機械的スピン変換とスピン変換機能設計の5つの研究計画班で得られた研究成果を集約し、ナノスピン変換科学を統一的な見通しの良い学理体系に纏めることである。次に本領域主催の国際会議と合わせてMRS-J30周年記念学術会議主催国際会議にシンポジウム「Antiferromagnetic spintronics」を提案し、本領域が中心となって日本のスピンロトニクスコミュニティーからの情報を世界に発信することでその成果を国際的に公開し、広く物理に関わる国内外の研究者と共有・議論することで、スピン変換研究を次のステージに導く。
本新学術領域研究ナノスピン変換科学の総まとめと位置付け東京大学物性研究所と共催として国際ワークショップNew Perspective in Spin Conversion Science (NPSCS2020)を開催した。本ワークショップの開催目的は、近年著しく発展しているスピン軌道相互作用を利用した磁化状態制御や表面界面電子状態を利用した電流・スピン流相互変換に関わる物性物理を包括的に議論することとした。そのために、新学術領域研究「ナノスピン変換科学」と共催とし、磁気的,電気的,光学的,熱・力学的スピン変換という切り口のもと、実験から理論まで様々なバックグラウンドを持つ国内外の一流の研究者21名(国内講演者10名、国外講演者11名)を招聘した。講演者には今後のスピン変換科学を核として遂行されたスピントロニクス研究の最新の研究成果について講演をして頂き、ナノスピン変換科学プロジェクトの班長と講演者のランチミーティングでは、今後の発展が期待されるスピントロニクスの研究テーマについて集中的な議論が行われた。ワークショップの参加人数はのべ183名であり、連日会場がほぼ満員になるほど盛況であった。当初の目的通り、幅広くスピン変換に関わる現象について実験・理論ともに最新の成果が発表された。スピン流を媒介とした様々な変換現象に関して、活発な質疑応答が行われた。ポスター講演では、東京大学をはじめ京都大学や東北大学など、新学術領域研究「ナノスピン変換科学」に参画した研究室から53件のポスターの発表があった。各ポスターに常時数名の聴衆が滞在し、活発な議論が行われた。以上のように、本ワークショップを成功裏に終えることが出来た。今後この分野が一層発展し、新たなスピントロニクス研究に繋がっていくことが期待される。
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
All 2020
All Funded Workshop (1 results)