Compiling the Research Achievements
Grant-in-Aid for Scientific Research on Innovative Areas (Research in a proposed research area)
これまでの5年間の研究を通して、中国長江下流域を主な対象地域として、イネが栽培化されてから稲作文明が誕生するまでの過程を多角的かつ詳細に検討した。領域参加メンバーがそれぞれの研究成果を持ち寄り、その相互チェックとマッチングを行い、領域全体の目標を達成するために適切に組み合わせていくことで、「総合稲作文明学」という新たな学問領域を創成する。最終的には、成果報告書の出版や国際シンポジウムの開催を通じて、研究成果を社会に還元する。
これまでの5年間の研究を通して、中国長江下流域を主な対象地域として、イネが栽培化されてから稲作文明が誕生するまでの過程を多角的かつ詳細に検討した。領域参加メンバーがそれぞれの研究成果を持ち寄り、その相互チェックとマッチングを行い、領域全体の目標を達成するために適切に組み合わせていくことで、「総合稲作文明学」という新たな学問領域を創成するべく調整を行なった。この目的を達成するために、本研究申請者がハブとなって各研究成果をリンクさせていった。まず、研究成果の融合促進については、申請者が中心となり領域全体の研究成果の集約と評価を行い、シナジー効果を見込めそうな組み合わせをマッチングさせ、より多角的な視点から融合研究の相乗作用を高めていった。さらにメンバー同士による内容の調整を経て、領域全体の研究目標に沿った新たな融合研究を創出した。本研究による成果は、総ページ380ページの『河姆渡と良渚:中国稲作文明の起源』 (雄山閣より出版)に掲載した。単に個別の研究成果を羅列するだけではなく、それらを統合した「総合稲作文明学」の全体像を描き出すような内容で、考古学を中心とした新たな学術領域「総合稲作文明学」が稲作と文明の関わりにせまる最新の研究成果である。本書の構成として、「Ⅰ 自然環境と集落」に7本、「Ⅱ 道具と技術」に9本、「Ⅲ 動物と植物の利用」に9本、「Ⅳ イネと稲作技術」に7本、「Ⅴ 骨から復元する文化と社会」に6本の論文もしくはコラムを掲載した。出版後、中国国内でも別の出版計画を進め、これらを通して国内外に広く成果を周知し、さらに年度末には国際シンポジウム開催の計画をしていたが、COVID-19の影響により実現ができなかった。その他 、領域のホームページや新聞などのメディアも活用し、積極的に研究成果の社会発信を図った。
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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