2023 Fiscal Year Comments on the Screening Results
Project Area (Abbreviation) | 活イオン液体 |
Project/Area Number |
23B207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
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Area Organizer |
山田 裕貴 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30598488)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Summary of the Research Project |
化学反応に寄与するイオン、「活イオン」を濃縮した新奇液体材料群「活イオン液体」を研究対象とする。代表者が電気化学分野で開拓した活イオン液体は、高反応活性と高安定性という相矛盾する電解液機能を発現し、二次電池性能を非連続的に向上させる。さらに、活イオン液体が提供する「活イオンリッチ反応場」の異常な高反応活性は、有機化学や無機化学などの他分野の「溶媒」や「触媒」にも展開され、既存反応場では成し得ない“溶解”や“化学反応”が創出されつつある。本領域では、物理/電気/有機/無機化学などの基礎化学的な視点から、活イオンリッチ反応場の構造・挙動・反応・応用展開を精査することで、活イオン液体の統合的概念を確立し、変革的学術体系「活イオン液体の科学」を創成する。
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
本研究領域は、濃厚な電解質溶液「活イオン液体」に関する基礎学理を構築するとともに、応用展開を探求する独創性の高い研究領域である。従来の電解質溶液とイオン液体の境界領域である「活イオン液体」の構造、組成、物性及び機能性を明らかにすることで、既存の溶液化学の概念を刷新する学術変革につながると考えられる。「活イオン液体」を反応場として活用する電気化学、無機化学、有機化学、生化学などの学際的な研究を推進することにより、新たな領域の開拓につなげていただきたい。さらに、二次電池など社会的ニーズの高い応用技術への波及効果も期待される。
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