2023 Fiscal Year Comments on the Screening Results
老化時計リバイバル機構の解明 -老化研究における新たなパラダイムシフト
Project Area (Abbreviation) | 老化リバイバル |
Project/Area Number |
23B301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
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Area Organizer |
城村 由和 金沢大学, がん進展制御研究所, 教授 (40616322)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Summary of the Research Project |
これまで、細胞・組織・臓器の各階層において、細胞老化や線維化、再生能低下といった不可逆的な変化により機能不全が生じた結果、老化が進むと考えられてきた。しかし、最近になってこれらの不可逆的生命プロセスにおける老化時計の巻き戻し (リバイバル) を可能とする研究成果が報告されるようになってきた。本研究領域では、そうしたリバイバルを先駆的に見出した研究者と高度な生体分子解析技術を有する第一線の研究者が結集し、リバイバルという全く新しい現象の分子機序解明を有機的に推し進め、老化の理解深化と抗老化の方策確立に資することを目的とする。本領域研究によりリバイバル研究という新たな学問分野が生み出され、老化研究分野における新展開に繋がる学術変革が期待される。
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
本研究領域は老化プロセスのリバイバル、すなわち老化の時計を戻すという極めてチャレンジングな研究領域であり、学術変革領域研究としてふさわしい。領域代表者をはじめ高い研究遂行能力を有する若手研究者で研究組織が構成されており、オミックス解析を駆使し、独自に開発した山中因子をTet-onシステムによって発現させる動物モデルなどを用いた予備実験を行い、老化関連疾患の病態が改善することを示唆するデータを得ているなど、今後の成果が期待される。一方で老化研究そのものは革新的な分野とは言えず、同様のコンセプトで2016年頃より世界的な競争分野となっている中で、研究領域として戦略を持ったマネジメントを期待する。
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