2023 Fiscal Year Comments on the Screening Results
細胞から環境水へと繋ぐスケール横断分析:マイクロ流体デバイスで挑む物質動態の調査
Project Area (Abbreviation) | スケール横断分析 |
Project/Area Number |
23B401
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (B)
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Area Organizer |
南 豪 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (70731834)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Summary of the Research Project |
本申請では、水環境中の「どこに」「なにが」存在・蓄積することで生態系に「どのような」影響を与えるのかをスケール横断的に調査するための包括的な方法論を提案する。具体的には、南 (X00兼A01)、金 (B01)、福場 (C01)がそれぞれ計画研究の代表として、人工分子認識材料の設計・合成とデータ解析、ナノトランジスタを実装したGut-on-a-chipの開発、極限水環境流体技術の確立を担当する。本研究で取り組むセンサ技術の実現は、とりわけ自動化とリモート化を直接的に推進するための不可欠なツールとなる。すなわち、統一された計測ツールを用いて連続的に実施することで初めて、データ同士の比較検討が可能となり、循環する水環境の統合解析が可能な「デジタル化された知」の蓄積につなげることが可能になる。
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
本研究領域は、細胞から環境までをつなぐスケール横断分析を、リモート・ナノセンシングを可能とする小さなセンサを開発することを通して、三つ(人工分子認識材料の設計・合成とデータ解析、チップの開発、極限水環境流体技術)の体制で実現させる挑戦的な研究領域であり、学術変革領域研究(B)の課題としてふさわしいと評価される。三つのサブテーマを有効に連携させ、どのような物質が水中や生体内に存在し、それが生体へどのような影響を及ぼしているのかを解明できれば学術的価値は高く、社会への波及効果も大きい。単なるセンサ技術の開発に留まることなく、他の分野への展開も期待できる。本研究領域に参画する研究者は高い研究遂行能力を有しており、本研究領域における成果とともに、将来的に学術変革領域研究(A)への発展も視野に入れた取り組みも期待される。
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