2024 Fiscal Year Comments on the Screening Results
Project Area (Abbreviation) | キメラ準粒子 |
Project/Area Number |
24A204
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Area Organizer |
村上 修一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30282685)
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Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2029-03-31
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Summary of the Research Project |
固体中の複雑な物性現象はフォノン(音波)やマグノン(磁気の波)などの準粒子の運動として統一的に理解できる。各々の準粒子は、通常は固有の時間スケールと空間スケールが大きく異なるため独立に振る舞う。本領域ではスピントロニクス、カイラル分子科学、メタマテリアルの分野の融合を通じ、通常相互作用しない準粒子を〝化学反応” させてキメラ(融合体)を創出し、物性、機能性を自在に操るパラダイム「キメラ準粒子科学」を開拓する。例えば磁気を運ぶ音波、整流性を持つ熱流など、異領域の長所を併せ持つ新機能が創出され、物性研究の根底に変革がもたらされる。これは高機能電子/光/量子/エネルギーデバイス実現に向けた新基盤を与える。
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
フォノン、マグノン、フォトン等の準粒子の融合体である「キメラ準粒子」を創出し、そこに生じる新現象を見出すことで新しい学理の構築を目指す領域研究であり、独創性・新規性が認められる。キメラ準粒子研究の目的やキメラ準粒子の生成指針が明確に示されており、萌芽的・挑戦的な領域研究ではあるがその実現性が大いに期待できる。領域代表者の研究力とマネジメント力は卓越しており、計画研究に多くの若手研究者が参画している点も高く評価できる。
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