2024 Fiscal Year Comments on the Screening Results
個体の細胞運命決定を担うクロマチンのエピコードの解読
Project Area (Abbreviation) | 細胞運命コード |
Project/Area Number |
24A306
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Research Category |
Grant-in-Aid for Transformative Research Areas (A)
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Area Organizer |
立花 誠 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 教授 (80303915)
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Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2029-03-31
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Summary of the Research Project |
DNA/ヒストン複合体を基本構成単位とするクロマチンは、個々の遺伝子の発現制御に密接に関わることが明らかになってきた。一方で、個体発生や細胞分化の過程で刻々と変動するクロマチンの高次構造が、発生段階特異的な遺伝子の発現をどのように制御し、細胞の分化の方向性(運命)を決めているのかについては明らかになっていない。本領域では、ヒストン修飾の組み合わせ、ゲノムDNAの3次元的配置、エンハンサーとプロモーター間距離などの多階層パラメーターによって規定されるクロマチンの高次構造を、細胞の運命決定を担う“後天性の暗号”(エピコード)と捉え、その実体を解き明かす。これにより、転写の基盤から細胞運命制御の媒体へと、クロマチンの概念にパラダイムシフトを起こす。
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Outline of Opinions Expressed in the Review Results |
DNA/ヒストン複合体を基本構成単位とするクロマチンは、個々の遺伝子の発現制御に密接に関わる一方で、個体発生や細胞分化の過程で刻々と変動するクロマチンの高次構造が、発生段階特異的な遺伝子の発現をどのように制御し、細胞の分化の方向性(運命)を決めているかの解明が急務となっている。本研究領域では、ヒストン修飾の組み合わせ、ゲノムDNAの3次元的配置、エンハンサーとプロモーター間距離などの多階層パラメーターによって規定されるクロマチンの高次構造を、細胞の運命決定を担う”後天性の暗号”(エピコード)と捉え、その実体解明を目標に掲げる。目標達成に必要なトップレベルの最先端技術の開発研究者と生命現象を解析する研究者が結集する研究組織を構築したことは高く評価できる。細胞内事象を一細胞レベルで解像度高く捉える技術開発競争は激化しており、本領域が、優位性、独創性、新規性を持った成果を生み出すために、領域代表者のリーダーシップに加え、計画研究・公募研究との強い共創的連携により推進されることを期待する。
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