2015 Fiscal Year Research-status Report
新興国の政治と経済発展の相互パターンの解明
International Activities Supporting Group
Project Area | Studying Interactions between Politics and Economic Development in Emerging Countries |
Project/Area Number |
15K21728
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Research Institution | National Graduate Institute for Policy Studies |
Principal Investigator |
園部 哲史 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (70254133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸堂 康之 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30336507)
白石 隆 政策研究大学院大学, -, 学長 (40092241)
杉原 薫 政策研究大学院大学, 政策研究科, 特別教授 (60117950)
恒川 惠市 政策研究大学院大学, 政策研究科, 特別教授 (80134401)
鬼丸 武士 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (80402824)
松本 朋哉 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (80420305)
高木 佑輔 政策研究大学院大学, 政策研究科, 助教授 (80741462)
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Project Period (FY) |
2015-11-06 – 2018-03-31
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Keywords | 新興国 / 政治と経済 / マクロ比較史研究 / 政治経済研究 / ミクロ実証研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2015年度研究計画に記載ESPプレ・カンファレンスとして、国際会議「ESPワークショップ」を、政策研究大学院大学において3月25日と26日の2日間にわたり開催した。同会議において、本領域の中心的な研究成果となる英文叢書の構想発表および関連する個別研究に関する報告、質疑が行われた。同会議には、世界的に著名な国際政治経済学者であるPeter Katzenstein教授(コーネル大学)、元世界銀行エコノミストであるJohn Page上席研究員(ブルッキングス研究所)、東南アジアを代表する経済学者の一人であるPasuk Phongpaichit教授(チュラロンコーン大学)、タイ研究の世界的権威であるChris Baker博士、中国を代表する経済学者の一人Li-An Zhou教授(北京大学)を招聘した。 また、交付申請書に記した国際研究ネットワークとの連携の一環として、東南アジア研究コンソーシアムが、京都国際会議センターで開催した国際会議(The Southeast Asian Studies in Asia Conference 2015 (SEASIA 2015 Conference)、2015年12月12日、13日)に参加した。同会議には世界26ヵ国から530名の参加があった。国際活動支援班は、B01班とC01班の活動に協力し、3つのパネルと1つのラウンドテーブルを組み、研究報告を行った。研究報告や会議における発言等を通じて、本領域研究と東南アジア研究コンソーシアム加盟大学に参加する研究者との関係を構築・強化する機会となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記したとおり、国際活動支援班の活動目的は2つある。第1は、ESPカンファレンスを新興国研究の世界的ハブとすることにある。第2は、国際研究ネットワークとの連携の強化である。 ESPプレ・カンファレンスとしてのESPワークショップに上記9「研究実績の概要」に記した研究者を招くことで、本領域の存在を広く世界に示すことができた。Katzenstein教授は、米国政治学会学会長(2008-2009年)を務めた傑出した研究者で、1982年以来、米国コーネル大学出版会が編纂する政治経済学シリーズの編者を務めている。実際に、同シリーズからは既に100冊以上の学術書が出版されている。また、Page上席研究員は、世界の開発研究に一石を投じた世界銀行の調査報告書(World Bank. 1993. The East Asian miracle: Economic growth and public policy. New York: Oxford UP)の共同執筆者の1人であり、現在もアフリカ研究を中心に国際援助機関や各国政府に対する政策提言を盛んに行っている。また、Pasuk教授は、東南アジア研究コンソーシアムの参加機関であるチュラロンコーン大学に所属している。Baker博士は、英国ケンブリッジ大学で博士号を取得しており、欧米の東南アジア研究者に多くの知己を得ている。Zhou教授は、米国スタンフォード大学で博士号を取得しており、中国のみならず米国の研究者とのネットワークを持っている。 ESPワークショップは、このような研究者とのネットワーク構築、強化にとって欠かせないものであり、平成28年度以降のESPカンファレンスを企画、発展させていくための極めて強力な基盤を構築する機会となった。さらに、上記の研究者との関係構築は、今後の本領域研究メンバーの海外派遣先を考える上でも非常に有益である。 以上に加え、総括班主催の「若手の会」において、国際活動支援班の活動を紹介し、若手研究者の海外派遣についての議論を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
各領域研究班が実施予定の国際会議、ワークショップ等に対する支援を通じて、本領域研究全体の国際活動を支援する。 2017年1月に総括班と共催の国際会議ESPカンファレンスを開催する。第1回となる同会議においては、本領域の研究成果を世界的に発信すること、共同研究に着手することなどを目的として、国内外の有力な研究者を多数招く予定である。具体的には、コーネル大学やスタンフォード大学のような米国のトップスクールに所属する研究者、ケンブリッジ大学やロンドン・スクール・オブ・エコノミクスなどの英国のトップスクールに所属する研究者、交付申請書に記載した東南アジア研究コンソーシアムやアフリカ経済研究コンソーシアムなどの多国間研究コンソーシアム所属の研究者、そして世界銀行やアジア開発銀行に所属、あるいはかつて所属していたことのある研究者などの招聘を計画している。これらESPカンファレンスに招聘する研究者には、本領域研究の中心的研究成果となる英文叢書への論文や論評の投稿を依頼し、共同研究の成果の一部とする。 また、上記の諸大学や研究機関との連携の一環として、若手研究者の派遣や受け入れを予定している。
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Causes of Carryover |
採択が2015年11月であり、当初計画にあるような国際ネットワークの活用が十分に進まなかったため、国際会議への出席や開催を通じた国際ネットワークの拡大に努めるにとどまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2016年度は、上記「11現在までの進捗状況」に記した研究実績を踏まえ、効果の高い事業に集中的に資源を投入する。そのため、総括班会議において国際活動支援班の活動についても議論を進めていく。十分な準備の後、ESPカンファレンスを開催する。また、総括班の支援する「若手の会」や2015年度よりC01班が開始した「次世代研究者の会」に参加する若手研究者の国際会議への参加、国際機関への派遣等を進めていく。
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Remarks |
新学術領域研究(研究領域提案型)「新興国の政治と経済」ホームページ http://www3.grips.ac.jp/~esp/
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Research Products
(21 results)