2020 Fiscal Year Research-status Report
「リポクオリティ」領域研究の国際連携
International Activities Supporting Group
Project Area | Quality of lipids in biological systems |
Project/Area Number |
15K21738
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
有田 誠 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (80292952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有田 正規 国立遺伝学研究所, 生命情報研究センター, 教授 (10356389)
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Project Period (FY) |
2015-11-06 – 2022-03-31
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Keywords | リピドミクス / 国際連携 / 国際標準 / データベース |
Outline of Annual Research Achievements |
領域内に設置した国際連携コーディネータ室(英名 Liaison Office)を通して、シンガポール大学のSLINGグループと国際ワークショップを計画していたが,COVID-19の影響で実現できなかった。また、若手研究者の海外からの招聘、日本から海外への派遣についても、COVID-19の影響で実現できなかった。 リポクオリティ・脂質データベース(LQDB)では、これまで知られていなかったアシル化体などを含む117種の脂質クラスに対応するスペクトルライブラリを構築し、新規脂質の略称等もLipidMaps分類に合致させた。またデータを統合する先であるLipidBankデータベースの基盤ソフトウェアを入れ替える準備をした。さらに、質量分析インフォマティクスの技術開発を通じて、従来法の約10倍の8000種類の脂質分子種の構造多様性を見極めるノンターゲットリピドミクス解析基盤を開発し、著名な国際誌での論文発表、および所属機関から和文・英文でのプレスリリースを行った(Tsugawa H et al. Nat Biotechnol 38, 1159-1163, 2020)。このMS-DIALソフトウェアを用いた解析手法は、未知代謝物を含む網羅的な解析が可能であり。さらに未知代謝物の構造推定を支援するMolecular Spectrum Networking技術と組み合わせることで、腸内細菌叢が形成する複雑な脂質多様性や代謝ネットワークを解明する強力な手法になることを実践し、国際誌での論文発表および所属機関からプレスリリースを行ったを行った(Yasuda S et al. iScience 23, 101841, 2020)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コーディネータ室 領域ホームページの英語・日本語版を最新情報にアップデートした。また領域成果DVDの作成に合わせて公募を含む全班員の業績をアップデートし、DVDコンテンツとして整理した。国際連携オフィスの受付業務も継続して行ったが、COVID-19の影響で2020年度の受け入れは不可能であった。また,2020年度に実施を予定していたシンガポール大学のSLINGグループとの国際ワークショップは,COVID-19の影響で実現できなかった。
データベース及び国際標準化 リポクオリティ・脂質データベース(LQDB)に脂質データを国際標準に準拠した形式で揃えた。また質量分析インフォマティクスの技術開発を通じて、従来法の約10倍の8000種類の脂質分子種の構造多様性を見極めるノンターゲットリピドミクス基盤を開発し、論文発表をおこなった(Tsugawa H et al. Nat Biotechnol 38, 1159-1163, 2020)。さらにこのMS-DIALソフトウェアを用いた解析手法は、未知代謝物を含む網羅的な解析が可能であり。さらに未知代謝物の構造推定を支援するMolecular Spectrum Networking技術と組み合わせることで、生命の脂質多様性を解明する強力な手法になることを発表した(Yasuda S et al. iScience 23, 101841, 2020)。
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Strategy for Future Research Activity |
コーディネータ室 シンガポール大学と合同で計画してきた国際ワークショップがCOVID-19の影響で実施できなかったため,TV会議等を利用した国際共同研究・打ち合わせを継続する。領域ウェブサイトは少なくとも3年間は維持する予定だが,それ以降に脂質測定プロトコールやニュースレター等を維持公開するウェブサイトやDVDを準備する。
データベース及び国際標準化 理論スペクトルライブラリをできるだけ多くの人に利用してもらうため,MS-DIALソフトウェアの開発を継続する。作成した117種の脂質スペクトルライブラリを国際的に普及させ,リピドミクスの手法や同定基準を揃えて国際標準づくりに貢献する。さらにサンプル調製や測定・データ解析手法を含めたノンターゲットリピドミクスの標準プロトコルについて論文化を進める。
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Causes of Carryover |
シンガポール大学と合同で計画してきた国際ワークショップがCOVID-19の影響で実施できなかったため,2021年度に延期した。また、若手研究者の海外からの招聘、日本から海外への派遣についても、COVID-19の影響で実現できなかったため、2021年度も引き続き国際連携オフィスの受付業務を継続する。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] A lipidome atlas in MS-DIAL 4.2020
Author(s)
Tsugawa H, Ikeda K, Takahashi M, Satoh A, Mori Y, Uchino H, Okahashi N, Yamada Y, Tada I, Bonini P, Higashi Y, Okazaki Y, Zhou Z, Zhu Z, Koelmel J, Cajka T, Fiehn O, Saito K, Arita M, Arita M.
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Journal Title
Nature Biotechnology
Volume: 38
Pages: 1159-1163
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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