2015 Fiscal Year Research-status Report
理論と実験の協奏による柔らかな分子系の機能の科学の国際活動支援
International Activities Supporting Group
Project Area | Science on Function of Soft Molecular Systems by Cooperation of Theory and Experiment |
Project/Area Number |
15K21740
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
田原 太平 国立研究開発法人理化学研究所, 田原分子分光研究室, 主任研究員 (60217164)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神取 秀樹 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70202033)
水谷 泰久 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (60270469)
北尾 彰朗 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (30252422)
藤井 正明 東京工業大学, ソリューション研究機構, 教授 (60181319)
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Project Period (FY) |
2015-11-06 – 2018-03-31
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Keywords | 分子複雑系 / 理論・計算 / 先端計測 / 機能創成 / 分子科学 |
Outline of Annual Research Achievements |
新学術領域研究「柔らかな分子系」では分子科学、生物物理学、合成化学、理論・計算科学の叡智を集め、革新的な分子理論による理解と予測、最先端計測による現象観測、合成化学や遺伝子工学を駆使した機能変換・創成を協奏的に行い、理論と実験を融合させた「柔らかな分子系の科学」の創出を行う。本領域の研究活動ですでに国際的にアピールできる高い価値を持つ研究成果が得られつつあるが、それを国際的に十分認知させ、各研究分野でのデファクトスタンダードを確立するためには強く国際発信していくことが必要不可欠である。そのために、新学術領域研究の活動の一環として本研究では、①若手海外派遣プログラム、②共同研究のための研究者派遣および外国人研究者の招聘の2つの柱とした国際活動支援を行う。 平成27年度はまず①を中心に行った。本領域「柔らかな分子系」では、総括班が行う領域マネージメントおよび研究支援活動の一つとして「大学院生、若手研究者の海外研究集会参加支援」を実行し、グローバルな研究交流の機会をつくるために国際研究集会に参加できるよう、大学院生や若手研究者を対象とした支援を行ってきた。この支援は全班員より推薦を募り、総括班の合議によって派遣者を決定してきた。これを引き継ぎ拡充する形で、国際活動支援班の活動として平成27年度の後期に班員より推薦のあった4名の大学院生・若手研究者を海外に派遣した(アメリカ3名、イタリア1名)。派遣の際には国際学会等への出席だけでなく、その機会に近隣の研究室を訪問し、セミナー発表を行うなど積極的な研究交流を強く推奨した。支援を受けた若手研究者は領域ニュースレターにて海外派遣の報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで総括班が行ってきた「大学院生、若手研究者の海外研究集会参加支援」を拡充する形で、海外活動支援班のプログラムの一つである若手海外派遣プログラムを予定通り順調にスタートすることができた。総括班活動として9名、海外活動支援班のプログラムとして4名、計13名の若手研究者を海外派遣できたが、これは全体として年度当初の予定(10名)を越える進展であった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度同様に若手海外派遣を行う。平成28年度には10名程度の大学院生、若手研究者を海外に派遣する。これに合わせてプログラムのもう一つの柱である、②共同研究のための研究者派遣および外国人研究者の招聘プログラムを行う。このプログラムでは、共同研究遂行のために1週間~3ヶ月程度、研究者を海外の共同研究先に派遣、あるいは相手側の研究者を日本に招聘する。この相互派遣は大学院生からPIまでの広い層を対象とし、共同研究論文を発表することを前提として行う。平成28年度は、共同研究のための研究者派遣と外国人研究者の招聘を計3件程度実施する。
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Causes of Carryover |
平成27年度は若手海外派遣のために180万円の予算を確保し、班員より推薦のあった若手研究者の中から4名を選抜して海外に派遣したところ、実際の支出見込額が150万円程度となった。また名工大で雇用した事務担当者の家庭の事情による減額分も合わせると42万円の繰越金が発生した。 この事態を受けて、年度内に新たな選抜をするのではなく、新しく公募班員が加わる平成28年度以降になるべく申請額(710万円)に近い旅費を確保して、より充実した若手海外派遣や国際共同研究のための予算として活用しようと考えたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度、平成29年度の旅費を550万円から571万円に増額し、若手海外派遣や国際共同研究のための予算として活用する。
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