2016 Fiscal Year Research-status Report
オートファジー研究の国際活動支援
International Activities Supporting Group
Project Area | Multidisciplinary research on autophagy: from molecular mechanisms to disease states |
Project/Area Number |
15K21749
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水島 昇 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (10353434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉森 保 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (60191649)
小松 雅明 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90356254)
中戸川 仁 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (90414010)
野田 展生 公益財団法人微生物化学研究会, 微生物化学研究所, 主席研究員 (40396297)
斉木 臣二 順天堂大学, 医学部, 准教授 (00339996)
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Project Period (FY) |
2015-11-06 – 2018-03-31
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Keywords | オートファジー / 細胞内分解 / リソソーム |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーはリソソームを分解の場とする細胞内の主要分解システムである。これまで我が国が中心となってオートファジー関連因子の同定や基本生理機能の理解を進めてきた。日本のオートファジー研究の質は極めて高く、オートファジー研究に有用な研究ツールの開発などでも中心的役割を担ってきた。また、他国の研究者と多くの国際共同研究を生み出している。このようなオートファジー研究に関する国際共同研究を一層推進し、かつ新たなネットワークを形成することは、現在優位な位置にある日本のオートファジー研究を維持し、より高いレベルに牽引するために重要であると考えられる。さらには、国際的視野を持った本領域の若手研究者を育成する上でも重要である。本国際活動支援班ではこれらの達成を目的としている。 本国際活動支援班は領域活動の3年目に当たる平成27年度11月に発足した。平成28年は、マラリア原虫の共同研究のために研究員1名(ケニア)を東京大学で受け入れた。また、マックスプランク研究所(ドイツ)、ハルビン獣医学研究所(中国)、ヘルシンキ大学(フィンランド)から研究者の短期受入、ミュンスター大学、ゲーテ大学(ドイツ)、中国科学院、北京生命科学研究所(中国)などとの共同研究を行った。特に、野田展生班員は、中国のHong Zhang博士との共同研究によって線虫の2種類のAtg8ホモログLGG-1およびLGG-2の構造および機能の違いを明らかにし、Autophagy誌に関連論文を発表した。来年度の海外研究者受入について、相互派遣企画委員会にて4名の候補者を選出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多くの国際共同研究を推することができており、論文発表も行っている。国際的に注目を集めているため、海外からの受入希望が多い。すでに来年度の受入候補者の選定もすませており、このまま順調に国際活動を支援できていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の受入研究員を募集したところ、4名の応募があり、相互派遣企画委員会で精査して全員の受入を決定した(バングラデシュ、ケニア、スペイン、スペイン)。また、進行中の国際共同研究を継続的に支援し、必要に応じて短期の相互派遣・受入を行う。また、5月に開催予定の国際会議には国際的著名研究者を招聘するとともに、共同研究ネットワーク構築のために班員の大学に滞在して討議を行うことも予定している。さらに、国際共同研究推進委員会によって国際動向を分析し、オートファジー分野での国際共同研究を一層強化し、さらなるネットワークを構築する。
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Causes of Carryover |
本年度は直接経費で11,417,909円と、おおむね請求額に一致する支出があった。しかし、年度途中の開始となった昨年度の未使用額がそのまま残っている状態となっている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
来年度は海外からの研究者を積極的に受け入れることとしており、すでに4名が中~長期共同研究のために来日することとなっている。また、国際派遣もいっそう積極的に行うことにしており、残金は適切に使用できる予定である。
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Research Products
(12 results)