2017 Fiscal Year Annual Research Report
Science of slow earthquakes
Project Area | Science of slow earthquakes |
Project/Area Number |
16H06472
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小原 一成 東京大学, 地震研究所, 教授 (40462501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 仁 神戸大学, 都市安全研究センター, 准教授 (00465965)
波多野 恭弘 東京大学, 地震研究所, 准教授 (20360414)
氏家 恒太郎 筑波大学, 生命環境系, 准教授 (40359188)
望月 公廣 東京大学, 地震研究所, 准教授 (80292861)
井出 哲 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (90292713)
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Project Period (FY) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | 固体地球惑星物理学 / 地質学 / 非平衡・非線形物理 / 沈み込み帯 / 地震 |
Outline of Annual Research Achievements |
事務局専任の学術支援専門職員を雇用し、本領域研究全体のマネジメント、領域内外及び国内外の研究者との連絡調整を行った。平成29年度内に事務局会議を14回、班長会議を5回、総括班会議を2回開催し、領域運営方針の策定・確認、情報共有・交換、計画研究間の連絡・調整、各種研究推進活動の企画検討・実施を行った。 領域内Wikiを髄時更新するとともに、毎月1回メールニュース「うさぎとかめ」の作成・領域参加者全員への送信を本年度より開始した。領域外への情報発信のため、公式ウェブサイト(日英)やSNSを用いて、随時、学会・集会等の領域活動に関する情報を掲載した。ニュースレター第2号日本語版を平成29年12月、英語版を平成30年2月に公開した。 平成29年9月19~21日に愛媛県松山市において、東大地震研及び京大防災研の共同利用研究集会と合同で領域研究集会を開催し、領域内外から130名(うち外国人研究者18名)が参加した。集会後にはスロー地震と関連が深いと考えられる三波川変成帯の巡検を行い、国内外の研究者及び学生など20名が参加した。日本地球惑星科学連合(JpGU)大会において、スロー地震学関連セッションの企画提案、ブースへの出展準備等を行った。領域内の各計画研究に関する話題の提供、意見交換ならびに物理班と他班の相互理解を深める目的で前年度に開始した「スロー地震カフェ」を、平成29年度は海外研究者3名を含み8回開催した(うち、東大地震研6回、神戸大・東北大各1回)。 カタログ集会を開催するとともに、国内外のスロー地震研究者、研究・行政機関の協力のもと、スロー地震データベースを構築して公式ウェブサイト上で公開し、学会発表やデータジャーナルへの論文投稿を行なった。他新学術領域研究(「核-マントルの相互作用と共進化」)と共催で、本領域研究に関連が深い愛媛県松山市にて一般公開講演会を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
領域研究集会では多様な研究分野から発表があり、分野融合につながる議論が活発に行なわれたとともに、その後の巡検でさらに参加者同士の研究交流を深め、それを契機にB02とC02の研究者が放送大学の講師を担当することとなり、一般市民を対象とした教育活動に発展した。研究集会は、東大地震研と京大防災研の共同利用制度の支援を受け、組織的な研究推進体制を構築した。また、託児サービスを設置し、若手研究者の研究活動支援に貢献した。 JpGU2018ではスロー地震関連セッション企画申請を行い、総計63件の研究発表がエントリーした。 ニュースレターを予定通り発行したとともに、領域内の成果収集、事務局による英訳、英文校正等からなる作成フローを確立した。集会予定・開催報告などの新着情報を、公式ウェブサイトやSNSを用いて随時発信する体制を確立し、円滑に運用している。領域内wikiや、領域全体・各計画研究班・学生のメーリングリストの活用により、領域内研究者および学生間の情報伝達・共有を円滑に実施したとともに、今年度新たにメールニュースの発行を開始し、領域内情報伝達に大変効果的であった。 カジュアルな科学セミナーである「スロー地震カフェ」を、多彩なスピーカーを迎えて毎月開催し、領域内外から延べ280名の参加があり、若手研究者が積極的に活発な議論を展開するなど、領域の活性化に貢献している。スロー地震データベースでは、既に29種類のカタログを公開し、Googleマップ上での可視化や共通フォーマットでのダウンロードが可能であり、領域内外のスロー地震研究に大きな利便性を与えた。また、文部科学省地震調査委員会などの国の委員会において紹介するなどの周知活動を行なった。2018年度の地震学会夏の学校に講師を派遣することを決定したとともに、教科書出版に向け出版社との打合せ、著者・内容の検討などを進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
本領域における研究活動推進や領域内外の円滑な研究交流のため、国際活動支援班・各計画研究の参加者、関連プロジェクトの研究者、海外のスロー地震研究者等との連絡調整を行う。総括班会議・班長会議を適宜開催し、総括班の活動状況・進捗の情報共有や活動方針の審議・決定を行なうとともに、隔週もしくはそれ以上の頻度で事務局会議を開催し、領域の運営に係る詳細な事項について検討・遂行する。毎年、領域研究集会を企画・開催し、領域全体および各計画研究の進捗状況を把握するとともに、領域内の議論や共同研究を活発化させる。さらに、領域研究集会には領域外の研究者も参加可能とし、また国際研究集会とすることで、領域内外及び国内外の研究交流を活発化して領域の発展に努める。スロー地震カフェをはじめとした各種セミナーを継続し、班を越えた研究交流や分野融合の機会を提供する。 領域内Wikiを随時更新するとともに月1回のペースでメールニュースを発行し、領域内での情報共有を円滑に行なう。 年1回を目途に、研究成果や研究集会などの活動をニュースレターにまとめ、ウェブサイト上に公開するとともに、冊子版を各種学会・イベントで配布し、領域研究の周知をはかる。領域に関連した各種研究集会・学会などの情報を公式ウェブサイトやSNSなどでタイムリーに発信し、活発な広報活動を行っていく。 日本地球惑星科学連合などの学会におけるスロー地震関連特別セッションの企画提案を積極的に行い、これらのセッションを軸として本領域に関する議論を活発化させる。本領域最終年度にスロー地震に関する教科書を出版するべく、準備を進める。 スロー地震データベースに関しては、国内外、特に海外におけるスロー地震カタログの収集を進め、データベースとしての質・量を充実させるとともに、カタログのデータベース登録手法の効率化を図る。
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[Presentation] Toward standardization of slow earthquake catalog -Development of database website-2017
Author(s)
Kano, M., N. Aso, S. Annoura, R. Arai, Y. Ito, N. Kamaya, J. Maury, M. Nakamura, T. Nishimura, K. Obana, H. Sugioka, R. Takagi, T. Takahashi, A. Takeo, Y. Yamashita, T. Matsuzawa, S. Ide, and K. Obara
Organizer
2017 American Geophysical Union Fall Meeting
Int'l Joint Research
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