2017 Fiscal Year Annual Research Report
ヒッグス粒子発見後の素粒子物理学の新展開~LHCによる真空と時空構造の解明~
Project Area | New expansion of particle physics of post-Higgs era by LHC revealing the vacuum and space-time structure |
Project/Area Number |
16H06488
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
浅井 祥仁 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (60282505)
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Project Period (FY) |
2016-06-30 – 2021-03-31
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Keywords | LHC / 超対称性粒子 / ヒッグス粒子 / 暗黒物質 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒッグス粒子の発見により、「素粒子」自体の研究から、素粒子を使って「時空や真空」を探る新しい段階へ進みつつある。本領域は、衝突エネルギーを倍増させたLHC加速器や次世代の加速器実験での研究を目指して準備研究を行ってきている。H29年度からH30年度は、高輝度LHC実験に向けて、R&Dを進め、計画・技術を確定した。A1班の新しい超伝導磁石開発は、大口径の強力な超伝導磁石のプロトタイプの製作を成功させ、実際の制作をH30年度から開始した。B,C班が行っている、次世代の高耐放射線半導体検出器開発、高速ミューオントリガー識別開発は、テクニカル・デザイン・リポート(TDR)にまとめ出版された。この提案に従って、2高輝度実験での検出器のアップグレードや製作が行われる。本領域の総括班が主導して、各計画研究での準備状況や進捗状況の調整を行った。 H30年6月に、世界の共同研究者が日本の早稲田大学に集まり、国際共同研究者会議を開催した。この会議で、TDRの成果がまとめられ、準備がR&Dから、製作・実機の製作に移すことが確認された。H29年度の予算をH30年度に繰り越して、この大きな国際会議を総括班がホストして行った。本領領域の活動と、研究成果を海外に発信し、次世代へ研究をつなぐことが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
LHCを高輝度化する次世代実験の設計・試作テストを行い、基本設計がテクニカル・デザイン・リポート(TDR)としてまとめられ、国際的なreviewを受けた。高い評価が得られ、この案に沿って実験が行われることが決定した。これらの将来計画をどのように進めていくかを議論するために、平成30年6月に、日本で国際共同研究者会議を開催した。本領域・総括班は、この会議の主催者であり、ここで2040年頃までの研究を含む将来計画が議論された。
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Strategy for Future Research Activity |
本領域の研究成果を、宇宙などの他の領域と共有し領域を広げることを目指して、平成29年1月に国際会議を開催し、kickoffを行った。本年は、その成果を確認する目的で、本領域が共催となった国際会議を日本で開催する。そこで、成果で述べた、ヒッグス粒子の性質が宇宙初期にどのような役割を果たしたかを議論する。また、R&Dした新技術を 2026年の実験ばかりでなく、他の研究へ活かすように、他の実験との共同研究を進めていく予定である。
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