2018 Fiscal Year Annual Research Report
Soft Crystals: Science and Photofunctions of Easy-Responsive Systems with Flexibility and Higher-Ordering
Project Area | Soft Crystals: Science and Photofunctions of Easy-Responsive Systems with Felxibility and Higher-Ordering |
Project/Area Number |
17H06366
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加藤 昌子 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80214401)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | ソフトクリスタル / 結晶相転移 / 発光 / 刺激応答性 / 秩序構造 / 光機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本領域では、結晶の持つ高秩序構造を維持しながら、外部刺激によって構造が劇的に変化して光機能などの特異な性質を示す物質群「ソフトクリスタル」の生成機構と転移現象の学理解明学と新機能開拓をめざしている。本研究計画では、総括班として領域の実施計画に関する情報を各研究班に提供し、研究計画・進捗状況・成果に関わる情報を集約することで、国際活動を含む領域全体の計画が適切に実施できるよう支援しつつ、領域研究の推進に貢献することを目的とする。 平成30年度は、公募班31件が加わり、大所帯になった領域全体の研究活動をますます効果的に推進できるように注力した。全体会議としては、領域会議2回および公開シンポジウム2回を行った。また、領域会議に合わせて、「物性解明研究グループ会議」を開催し、様々な観点からソフトクリスタルを深掘りできる機会を設けた。さらに、領域内の共同研究を推進するための意見交換の場として、「共同研究促進会」を9月、10月、11月と計3回行った。これらにより領域内の情報交換が大いに促進し、1:1の共同研究のみならず、多点的共同研究ネットワークの形成を促進することに成功した。 また、7月には、第1回ソフトクリスタル国際会議開催し、諸外国の研究者にも領域周知活動を行うとともに研究内容についての議論を深めることができた。一方で、ソフトクリスタルのコンセプトを世界に発信するために、Chemistry A European Journalにコンセプト論文を発表した。 その他のアウトリーチ活動としては、ニュースレターを3回発行し、領域研究者間のコミュニケーションをはかるとともに、WEBにて広く公開した。また、領域の情報も各段に増大したことから、領域のホームページもよりわかりやすくなるように改訂した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度は計画班に加えて公募班31件が加わり、活発な共同研究が始まった。特に、総括班主導でエキストラで行った3回の領域会議「共同研究促進会」は大変効果が挙がり、領域内の情報交換が促進するとともに、1:1の共同研究のみならず、多点的共同研究ネットワークの形成を促進することに成功した。また、構造化学や種々の分光学において最先端の手法を駆使する研究者が一同に会して議論する「物性解明研究グループ会議」が班間をまたいで行われ、研究を深掘りするために大いに効果的であった。これらの活動を通じて、「ソフトクリスタル」領域研究の目標が一層明確化し、班員の意識が高まることにより相乗的な効果が出てきている。また、共同研究による成果もいくつか発表できた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度までの活動で効果が出てきた共同研究をさらに推進する。今後は、その証となる具体的な成果がより多く出てくることが求められる。そのために、物質開拓、物性解明、および理論化学の研究者の間の連携がより緊密化するように積極的な支援を行う。また、成果の発表と討論の場である領域会議、国際シンポジウムを行う。 具体的に2019年度には、公開シンポジウム(2回)、国際会議(1回)、総括班会議(2回)、関連の国際シンポジウムの共催・支援、若手研究者セミナーへの支援等を計画している。 そのほか、得られた研究成果は、各種アウトリーチ活動(ホームページ、リーフレット、プレスリリース等)により、国内外一般社会へ積極的に発表し、情報公開を行う。また、産業的に有用な技術が開発された場合は、特許出願を行う。
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