2019 Fiscal Year Annual Research Report
Hybrid Catalysis for Enabling Molecular Synthesis on Demand
Project Area | Hybrid Catalysis for Enabling Molecular Synthesis on Demand |
Project/Area Number |
17H06441
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金井 求 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20243264)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | ハイブリッド触媒 / 分子合成オンデマンド |
Outline of Annual Research Achievements |
独立した機能を持つ複数の触媒を融合したハイブリッド触媒系の創製により、標的とする有機分子を狙った通りに合成する分子合成オンデマンドを実現する。ハイブリッド触媒系という新概念を具現化するための基礎学理の構築と、これを用いた高効率な合成技術の確立を、反応性、選択性、連続性の獲得をそれぞれ目標とするA01 分子活性種発生、A02 高次反応制御、A03 超効率分子合成、の三つの研究項目から複合的かつ相剰的に行う。我が国の第一線研究者を計画班員として、多様な分野から戦略的に選抜した。総括班は、計画班員12名全員で構成し、研究はもちろんのこと、領域の企画・運営・実行の全般を行う。共同研究支援、国際活動支援、若手研究者育成支援、産学連携支援を中心施策として、領域の目標を班員に周知徹底し、目標の達成に向けて先導的な役割を果たす。 本年度は2019年5月28, 29 日に、国際アドバイザー3人を交えて、若手道場を開催した。均一系と不均一系触媒分野の40歳以下の若手と泊りがけでの講演会およびディスカッションをおこなった。続く5月30,31日には、第1回ハイブリッド触媒国際会議・兼第3回公開シンポジウムを開催し、8人の海外からの招待講演者を交えて、研究の交流をおこなった。また、12月15,16日には沖縄で第4回リトリートをおこない、最先端の研究について守秘義務のもとに話合った。さらに、研究期間後半に向けて、公募研究の選考をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
共同研究をベースとした分野融合が確実に進んでおり、優れた原著論文も数多く発表されている。研究の深みや世界的なビジビリティも高まってきている。
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Strategy for Future Research Activity |
「独立した機能を持つ複数の触媒の働きを重奏的に活かしたハイブリッド触媒系を創製し、実現すれば大きなインパクトを持つ、極めて効率の高い有機合成反応を開発する」という、本領域の研究方針を明確化し、この方針に沿った分野融合研究をさらに発展させて行く予定である。前半の2年間で領域内での意思統一や意見交換が熟成したので、後半は前半にも増して独創性が高く、また学理的にも深遠な成果を挙げて行きたい。加えて、領域で開発する触媒のモノづくりへの展開にも力を入れて行きたい。
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