2006 Fiscal Year Annual Research Report
広視野深宇宙探査によるダークエネルギーの研究の総括
Project Area | Probing the Dark Energy through an Extremely Wide & Deep Survey with Subaru Telescope |
Project/Area Number |
18072005
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
唐牛 宏 国立天文台, 光赤外研究部, 教授 (30221196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相原 博昭 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (60167773)
杉山 直 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (70222057)
二間瀬 敏史 東北大学, 理学研究科, 教授 (20209141)
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Keywords | ダークエネルギー / ダークマター / 重力レンズ / すばる望遠鏡 / 観測的宇宙論 |
Research Abstract |
本領域は、すばる望遠鏡の主焦点に超広視野カメラHyper Suprime Camera(HSC)を新設し、ダークエネルギーの性質解明を目的とするものであり、当該年度に於いて総括班は、領域研究の遂行方針の確認と翌年度以降の計画を検討するとともに、「(本領域研究の遂行が)すばる望遠鏡の運用に大きな影響を与えることが予想されることから、当該分野において十分のコンセンサスが必要であること」という、審査の過程で指摘された意見に可及的速やかに答えることが課題であった。 これに対し、本年度の総括班の活動実績は以下の通りである。 (1)総括班会議をほぼ毎月、テレビ会議を活用するなどして開催し、領域内の研究活動に係る情報の交換と、課題や予定に関する意見交換を行った。 (2)領域に参加している全メンバーの連絡会を、国内で組織した研究集会にあわせて2回開催して意思疎通を図った。 (3)領域参加メンバーおよび関連分野の研究者に参加を呼びかけて国内研究集会を2回開催(平成18年11月「超広視野撮像/分光器で切り開く銀河天文学と観測的宇宙論」および平成19年3月「Hyper Suprime-Camをめぐるサイエンス検討会」、参加者はそれぞれ62名、51名)して、本領域研究の目的、手段、方法などを紹介するとともに、本研究で開発される装置であるHSCの利用によって他にどのような研究の展開が期待出来るかを国内の広範な研究者から提案してもらった。 (4)平成18年11月に国際研究集会「Cosmology with wide-field photometric and spectroscopic galaxy surveys」を組織し(参加者外国14名、国内53名)本領域の研究内容・目標をアピールするとともに、領域研究の国際水準から見た位置づけと評価について意見を求め、あわせて国際的な共同研究への参加を促した。参加者の中には、観測的宇宙論の分野で世界をリードしてきた研究者も多く含まれ、本領域研究の設置に付いては、学際的重要課題であるダークエネルギーに取り組む意義や、国際的な競争環境における緊急性という視点から高く評価された。 (5)平成19年1月末に行われた「すばる利用者会議」に協力し、今後のすばるの戦略的利用について議論がなされた。本領域研究の実行に必要不可欠な、「特定の大型観測計画に見合う望遠鏡の長時間使用("すばる戦略枠")」についての合意が、本会議を通じてすばるユーザーコミュニティーのなかで得られることとなり、『当該分野におけるコンセンサス』に向けて大きく前進した。
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Research Products
(2 results)