2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Novel States of Matter Induced by Frustration
Project Area | Novel States of Matter Induced by Frustration |
Project/Area Number |
19052007
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
KAWAMURA Hikaru Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (30153018)
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Project Period (FY) |
2007 – 2012
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Keywords | フラストレーション / フラストレート磁性 / カイラリティ / 量子スピン液体 |
Research Abstract |
「フラストレーション」という概念が注目を集めている。これは色々な最適化の条件がお互いに競合し、系がそれらを同時に満たすことが出来ない状況を指す。フラストレート系では、しばしば、物質内部に大きく特異な揺らぎが発生し、その結果、通常とは異なった新奇な秩序や熱力学相が実現したり、メモリー効果のような特異な非平衡ダイナミックスや巨大応答が出現する。近年、フラストレーション研究は、磁性分野から金属・超伝導体・誘電体等のより広汎な分野へと、急速な展開を見せつつある。本特定領域では、フラストレート磁性の研究を核としつつも、これら多様なフラストレート系を分野横断的に探求することにより、フラストレーションが生む新物性の創出を目指す。研究項目として「フラストレート系の基礎物性」「フラストレーションが生む新現象とその応用」の2つをおく。基礎と応用、理論と実験の密接な協力の下、「幾何学的フラストレート磁性体の新奇秩序」、「フラストレーションとカイラリティ」、「量子フラストレーション」、「フラストレーションと量子伝導」、「スピンフラストレーションと磁気強誘電性」、「フラストレーションとリラクサー」、「スピン・電荷・格子複合系における幾何学的フラストレーションと機能」の研究を推進し、フラストレート系固有の強く特異な揺らぎの効果を母体とした新規物性、競合する諸自由度の絡みから生み出される交差物性や新たな外場制御法の創出を図る。
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Research Products
(6 results)