2009 Fiscal Year Annual Research Report
高温高圧中性子実験で拓く地球の物質科学の総括と研究支援
Project Area | Earth Science Based on the High Pressure and Temperature Neutron Experiments |
Project/Area Number |
20103001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八木 健彦 東京大学, 物性研究所, 教授 (20126189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 渉 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (60193918)
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Keywords | 中性子 / 高圧 / 地球 / 物質科学 |
Research Abstract |
21年度は茨城県東海村のJ-PARCにPLANETと名付けた高圧実験専用ビームラインの建設に取りかかった。まず、昨年度議論をして作成した全体構想とそれに基づいた設計方針について、米英独などから6名の中性子研究の専門家を招き、国際アドバイザリー会議を開いた。我々のプランに対し、全体的には大変高い評価を受け、完成に対する期待も寄せられたが、細かい点に関してはいくつか大変有用なアドバイスも受けることができた。それらと平行して、作成した建設計画にもとづいて、ビームラインの光学系を覆う中性子遮蔽体の発注と建設、重要な光学素子であるチョッパーや四象限スリットの設計と建設、および中性子検出装置の根幹をなすHe3検出器の購入などを行なった。金額的にはこれらに対する支払いが本年度の支出分の大部分を占めている。またHe3検出器は国際的に品薄になって価格が非常に高騰しただけでなく、購入そのものがきわめて困難になったが、幸い早めに手配をかけたので、予定通り購入することができた。それ以外にもビームライン建設に付随する膨大な作業を、メンバーが分担して進め、予定通りに建設が進行した。また高圧発生装置に関して詳しい検討を行った結果、計画当初に想定していた1軸押し金型タイプよりも6軸型高圧装置の方が有利なことが明らかになり、そのタイプの装置を採用することを前提にして準備を進めた。そのために高圧装置に取り付けて圧力発生試験をするためのアンビル代として21年度予算で購入を予定していたものを次年度に繰り越し、新型のものに設計し直して、製作、テストを行った。またこのような建設実務と平行して、班長会議や全体会議も開催し、種々の検討や情報交換、広報活動などを行った。
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Research Products
(38 results)