2012 Fiscal Year Annual Research Report
高温高圧中性子実験で拓く地球の物質科学の総括と研究支援
Project Area | Earth Science Based on the High Pressure and Temperature Neutron Experiments |
Project/Area Number |
20103001
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
八木 健彦 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 特命教授 (20126189)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 徹 愛媛大学, 地球深部ダイナミクス研究センター, 教授 (00291500)
服部 高典 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (10327687)
内海 渉 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (60193918)
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Project Period (FY) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 中性子 / 高圧 / 地球科学 / 水 / 水素 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成21年度から実際の建設を進めてきたPLANETビームラインおよびそこに設置する6軸型超高圧高温発生装置がほぼ完成し、本年度当初から試験運転が開始された。まず常圧下での中性子回折実験を行い、中性子光学系や測定系のテストを行い、ほぼ設計通りの性能が出ることが確認された。その後夏までのマシンタイムでは、高圧発生装置と組み合わせ、初めて高圧下における中性子回折実験を行った。それらのテスト結果をもとに必要な手直しを行い、9月からのマシンタイムでは各研究班ごとにそれぞれが目的とする、含水鉱物の回折実験、ガラスおよび液体の回折実験、中性子カメラによる中性子透過像の実験などを室温高圧下、あるいは高温高圧下で行い、それぞれほぼ設計通りの性能が出せることを確認すると共に、今後の研究に向けての最適な実験方法の検討を行った。1月からのマシンタイムでは、各班および公募研究者にマシンタイムが配分され、それぞれが最初に行うことに予定していた研究が開始された。 このように東日本大震災によってJ-PARCそのものが大きな被害を受けてほぼ1年の運転停止に追い込まれ、さらに、予定した装置の製造の遅れなども重なって本研究計画は当初の予定よりほぼ丸1年の遅れを余儀なくされたものの、当初設計通りの装置が無事完成し、研究が開始された。期待した通りこの装置では、高圧下で今までより格段に高い品質の中性子回折データを短時間で取得することが可能になり、地球深部の水の振るまいと役割を明らかにするさまざまな新しい研究が行えるようになった。実際の成果が出てくるまでにはまだもう少し時間が必要とされるが、今後地球科学分野だけでなく材料科学や物理・化学の広い分野において新たな研究の展開が期待される。
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Research Progress Status |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)